乳酸球菌は腸管上皮をおおっている糖タンパク(ムチン)や糖脂質から構成されている粘液層によって腸管上皮に付着しています。
人から採取した乳酸球菌とサルおよびラットから取れた乳酸球菌との付着率を比較しました。
驚くべきことに人から採取された乳酸球菌は人の腸管によく付着するのですがサルやラットには付着しにくいことが分かりました。
逆にサルやラットの乳酸球菌も人の腸管に付着しにくいことがわかりました。
こうした点で人から取れた乳酸球菌とサルやラットから取れた乳酸球菌とは相違していることが分かりました。
このことは進化の過程で人類の乳酸球菌がほかの哺乳動物の乳酸球菌と大きな差がでてきたことを意味します。
これは乳酸球菌の研究で初めて証明された「進化」の一例と言えます。